ギャグマンガ家の命は短くて
竹居俊樹「赤塚不二夫のことを書いたのだ!」。僕が小学生の頃には、赤塚不二夫は既にマンガを描かないマンガ家で、「タモリは俺が育てた」みたいなことをぐずぐず言っている酔っ払いだった。当時は手塚治虫や藤子不二雄に夢中だったので、そういう無頼さみたいなものが不純に思えて、読みもしないで意識的に遠ざけていた。この本を読むと、マンガ家としての赤塚不二夫の全盛期がいかに短かったのかがよく分かる。
「まんが道」の中で、赤塚不二夫がいつも石森章太郎の手伝いばかりして、一向に自分のマンガを描いている風がないのが不思議だったのだが、そのあたりの事情も分かってすっきり。
いまさらながら読んだ「赤塚不二夫名作選」の「レッツラゴン」は、本当にすごかった。