風大丸亭日乗

元大学教員、双極性障害、本と音楽と映画、そして毎日は続く

ハードボイルドであることの困難

引き続き雪。いちおう着替えて玄関までは行ったものの、頭痛とめまいがするので、お休みさせていただくことに。
東直己「ライト・グッドバイ」。「俺」シリーズ最新作。前作「駆けてきた少女」は、畝原シリーズの「熾火」、「ススキノ、ハーフボイルド」と併読しないと全体像が分からない構成で(出版社が違うのに)、単体では評価が難しい作品だった。今回は「俺」が、マザコンロリコンネクロフィリアで殺人者(かもしれない)容疑者と友達になって、尻尾を出すのをひたすら待つというお話。この檜垣がとにかく気持ちが悪くて、確かにこいつと毎晩飲むのは堪らないだろうと思わせた時点で作者の勝ち。「俺」も50目前にしてススキノにそれなりの信用も築いているわけで(悪そうな奴らは大体友達♪)、もはや障壁となるのは「女子高生」とか「変態」の心の闇という風になるのも仕方がないことか。
ライト・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリワールド) 駆けてきた少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)熾火 ススキノ、ハーフボイルド
結局、ちっともよくならず、ベッドでうだうだ過ごす。お風呂に入ろうと思ったら、バブの「クール」しか残ってなかった。そんな1日。