風大丸亭日乗

元大学教員、双極性障害、本と音楽と映画、そして毎日は続く

みんな苦労してはる

非常勤が終わったので、火曜日は研究日と勝手に決める。ひさしぶりに論文を読んだら、いつのまにかうたた寝。ダメだ。
ギッシング「ギッシング短編集」。妻の方が才能がある画家(「境遇の犠牲者」)、夫に逃げられた女二人の共同生活(「ルーとリズ」)、傑作だったかもしれない原稿を盗まれた詩人(「詩人の旅行かばん」)、旧友と再会して昔の夢を追い求めようとする判事(「治安判事と浮浪者」)、才能もないのに(それを忘れようと)選挙活動にのめりこむ夫(「塔の明かり」)、旅先での出会いを運命だと信じこむ女(「くすり指」)、逆わらしべ長者(「ハンプルビー」)、貧乏なのに古本を買い漁る男(ひとごとではない)(「クリストファーソン」)。
ギッシング短篇集 (岩波文庫)