『寒灯』
7時起床。今日は月曜日振替授業で、ラーニングアドバイザーのみ。娘が気分が悪いというので、妻が休みを取って病院に。せっかくの授業参観日だったのだが。なかなか本を読む気にならないので、読書スケジュールを崩して、とりあえず読みたい本から読むことにする。
- 作者: 西村賢太
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/08/10
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
芥川賞受賞後第一作作品集。と言っても、西村賢太は何も変わらない。相変わらずキレて同棲している女性にDV行為。芥川賞の候補になった時は「前回と同じ内容」と言われたらしいが、それがいいんじゃないか。しかし、よくこれだけキレるネタがあるものだと感心するが、「ぼく、おまえをずっと大切にするから、今後ともひとつよろしく頼むよ」の言葉が、その後の展開を知っているだけに空しく響く(いや、その時は本心で言っていたのだろうが)。同棲初期の作品に混じって、作家となってから別れの予感の時期を回顧する「腐泥の果実」がとりわけ感慨深い。