世界最強
熱は下がったが、腰がだるくて起きられず。
伯方雪日「誰もわたしを倒せない」。プロレスと本格ミステリというありそうでなかった組み合わせ。せいぜい桐野夏生「ファイアボール・ブルース」、不知火京介「マッチメイク」くらいか。プロレスに限らず、野球ミステリやサッカーミステリが成立しにくいのは、なんちゃってモデル小説になってしまうからだろう。というわけで、この小説にも猪木や船木やヒクソンらしき登場人物が出てくるのだが、どうしてもその匂いがミステリの要素と喧嘩してしまっている。でも、「世界最強の男」が殺されてしまうというアイデアにははっとしたし、このジャンルまだまだ発展の余地がありそうです。前田が探偵で、トイレに連れ込んで即自白させるとか、どうだろう。