私小説のすすめ
朝から病院。採血検査。午後から松枝日独協会設立記念講演(なんで松江でドイツなのかよくわからないが)というのがあって、賑やかしに出席するように依頼されていたが、どうにも身体が動かないので、申し訳ないが欠席することに。それでも授業はちゃんとやった。
- 作者: 小谷野敦
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2009/07
- メディア: 新書
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いままで読んだ新書の中では一番いい。西村賢太にはまったのも、これがきっかけ。私小説というのは、いわば自分の恥をさらすことで成り立ってるわけだが、それには「そんなことは書いてくれるな」という周囲のプレッシャーがいつも存在する訳で。対抗しているわけではないが、このブログも本当はもっと私小説の路線でいきたいのだが、妻のチェックが厳しくて、読むと必ずと言っていいほどクレームが付く。たまに内容が変わっていたりするのは、そういう事情です。
- 作者: 西村賢太
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/04/19
- メディア: ペーパーバック
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西村賢太の素晴らしさについては、いずれ日をあらためて書くつもりだが、とりあえず芥川賞受賞の代表作を。西村賢太の作品の中では、平凡な出来に入ると思うのだが(だから受賞出来たのかも知れない)、で、やっぱりというか、なんというか、妻は一読して激しい拒否反応を示し、あまりに僕が褒めちぎるものだから、「こんなのをやりたかったら、1人でやってください」と離婚話にまで発展しそうな勢いだった。いやいや、これ僕の話じゃないし。ちなみに最初に西村賢太を薦めてくれたホームドクターも「勉強しないと、こういう風になるっていうのを、これを読んで高校生なんかは、学んだ方がいい」と、完全に誤読していた。だから、そういう教訓を得る話じゃないんだって。そりゃ狂っているとは思うけど、西村賢太は「これ」だから、いいんじゃないか!