風大丸亭日乗

元大学教員、双極性障害、本と音楽と映画、そして毎日は続く

人間仮免中

またぞろ風邪をひいたようで、朝からひどい寒気がする。定時出勤して書類仕事をこなしてから、一時帰宅して毛布を引っ被って横になる。こういう時に限って、中途半端な時間に授業があるので(復帰したばかりの執行猶予付きの身なので休講は出来ないのだ)、携帯のアラームに起こされてから、体を引きずるようにして大学へ。なんとか授業を終わらせて、もう一度出かけるのはしんどいので、ついでに子供も迎えに行って、ようやく家にたどり着いて養生する。

人間仮免中

人間仮免中


似たようなタイトルのエッセイが山口瞳にあるが、それとは全然関係なく。幼い頃から統合失調症に罹っている作者の壮絶な闘病記。夢うつつで読んでいたが、あまりの内容の壮絶さに、ついつい身を起こして読み終えてしまった。詳しくは読んで欲しいので多くは語らないが、よくあるなんちゃって病気エッセイなんかを軽く吹っ飛ばすくらいの内容の濃さ。僕にも統合失調症の知人は何人かいるが(そうじゃないかと思う人も含めて)、彼らの「生きづらさ」は一般に言われるものよりもずっと過酷なものだろう。作者が最後に「生きてるって最高だ!」と言えて、本当によかったと思う。僕も今は100%そう言える状態です。