風大丸亭日乗

元大学教員、双極性障害、本と音楽と映画、そして毎日は続く

立川談志が遺した名言・格言・罵詈雑言

ここのところ睡眠パターンが変化していて、子供を連れて帰ってから薬を飲まずに眠る。で、9時くらいに目が覚めて、ごそごそとやりつつ深夜まで起きていて、頓服を飲んで朝まで眠る。一気に眠ってないからか、いまひとつ寝た感じがしない。今日もそのパターンで眠い目をこすりながら子供たちを送り届けて、午後からは歯医者に。やっというかなんというか、差し歯が完成して装着と微調整。冗談かと思っていたが、やっぱり3万円かかった。車ひとこすりの計算、これでただでさえ少なかったボーナスがふっ飛んだ。その後、やはり歯をいじられたダメージで早めに就寝。

立川談志が遺した名言・格言・罵詈雑言

立川談志が遺した名言・格言・罵詈雑言

  • 作者: 辺見伝吉,久田ひさ
  • 出版社/メーカー: 牧野出版
  • 発売日: 2012/08/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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いわゆる便乗本だが、手軽にまとめて読めるので、なかなか重宝する。なんといっても代表作は、「落語とは「人間の業」の肯定である」と「状況判断ができない人間を莫迦という」(これはたまに授業中に学生に紹介したりしている)だが、いまあらためて拾い読みつつ挙げてみると。「女子高生が売春した?売春婦が高校に通ってたんだろ」、「矛盾に耐えろ。そこからエネルギーが生まれてくる」、「自分一人の命ならいつ死んでもいいと思う。だが女房子が悲しむと思うと、命は惜しい」、「努力とは、莫迦に与えられた希望である」、「完全な理解なんてない。よい誤解と悪い誤解があるだけだ」、「「いい子」というのは「大人にとて都合のいい子」である」、「子どもは殴ってはいけない。殴ると後を引く」、「人が本当にしたいのは「自慢話」だけ」、「煙草をやめるなんてのは、意志の弱いヤツのすること」、「神の与えた試練だ、乗りこえろ」などなど、キリがないからこのへんでやめておくが、心にずしんと響いてくるメッセージがいくつもあった。立川談志という落語家の悲劇は、優れた演者と批評家が同じ人間に内在していたことだと思うが(特に晩年は批評理論に実践が追いついていなかった)、これなんかはまさに人生の美学の真骨頂。立川志ら乃も書いていたが、もう家元は死んでしまったが、たくさんのものを遺してくれた。