風大丸亭日乗

元大学教員、双極性障害、本と音楽と映画、そして毎日は続く

山口瞳対談集〈4〉

今日もお休み。戻って来るのが早かったせいか、いつもよりゆっくりしたお正月も終わり。それはいいのだが、起きてからお腹の調子が悪くて体がだるい。聞けば妻も同じような症状だと言う。まさか妹の風邪をもらってきてしまったのか。おかげで部屋の大掃除をする予定を取りやめて、元気な子どもたちは放置して寝たり起きたり。「ひかりTV」の無料期間が終わってしまうから、行方不明になってしまうリモコンだけは見つけなくてはいけないのだが。

山口瞳対談集〈4〉

山口瞳対談集〈4〉


調子が悪い時に読むには、中身が詰まっている本はきつかったので。1巻から3巻はこのブログを休んでいる間に読んでしまっている。相変わらずの暴論が連発で、まさしく「命がけの僻論家」(池波正太郎)の面目躍如だが、ファンにはこの決めつけが堪らない。おそらくいちばん多く登場するのは吉行淳之介だが、お互いほとんど事前に何も用意していなくて、ほとんど思いつきで話しているとしか思えない。昔はこういう料亭かなんかでお酒を飲みながら。好き放題話す対談の形式みたいなものが成立していて、それはそれでよかったんだろうな。僕は小説家としての山口瞳はあまり評価していなくて(『江分利満氏の優雅な生活』は除く)、もっぱら「男性自身」に代表されるエッセイを愛読している邪道のファンなのであるけれど。いつの頃からか「男性自身」も文庫化されなくなって、仕方なくマーケットプレイスで単行本を集めているが、これもどれがどれだか分からなくなってきたので、そのうち整理しなければいけないな。というわけで、山口瞳熱に火が付いてしまったので、この話題はもう少し続けることにする。それはそうと、夜になっても調子が悪かったので、ついついイライラして妻と喧嘩。志ん生の「浮世床」ではないが、収束したと思ったところに、寝室までああだこうだと語り込んでくるから堪らない(最近は娘が妻の味方をするようになってきた)。毛布を引っ被ってさっさと寝ることにする。