風大丸亭日乗

元大学教員、双極性障害、本と音楽と映画、そして毎日は続く

『僕の住まい論』

7時起床。妻は娘と病院に。僕は息子と保育園に(いつものことだが、「お母さんがいない」と号泣)。昨日発見した「松江だんだん道路」経由で快適に出勤。我が家は市内からは離れているのだが、バイパスの入り口が近いのが唯一の長所。行動範囲は限られてしまうが、バイパス沿いを走っていれば大抵の用は足りる。成績処理の続き。途中で「授業料免除がかかってるんです」という学生が直訴に来たりして、いろいろと邪魔は入ったが、なんとか最後まで終わらせた。これで来週の採点業務まではゆっくり出来る。というわけで、夕方のお迎えまで昼寝。ミステリのことばかり考え過ぎているせいだろうか、アガサ・クリスティの作品の登場人物になっている夢を見た。いつものように子どもたちをピックアップして、それぞれ勝手なことをやりながら過ごす。娘が『火の鳥』を読み始めていた。最初「太陽編」を読んでいたが、これは少し難しかったようで、「ギリシャ・ローマ編」をチョイスして差し上げる。息子は仮面ライダーなんだかをひたすら観ていたので、途中でストップをかけたら「お母さんが帰って来ない」とまた号泣。結局、妻が帰って来たのは8時半。夕食はパスして就寝。

ぼくの住まい論

ぼくの住まい論


内田樹を読むのもひさしぶり。なにしろ出版している本が半端な数ではないので、とてもではないが追いきれない(インプットとアウトプットの比率が1;20だとツイッターにも書いてあった)。この本を読む気になったのは、単に家を建てる話が好きだから。赤瀬川源平の『我が輩は施主である』とか、伊藤理佐の『やっちまったよ、一戸建て!!』とか、山口瞳のエッセイに登場する「変奇館」とか、別に参考にする訳ではないが、純粋に読んでいてわくわくする。内田樹の場合は「道場に家をくっつけたもの」で、住宅としては変則的だが、設計から材料選びまでこだわりながら、完成するまでの過程は(たとえ人のものであっても)興味深い。たぶん、僕の場合は死ぬまでに家を建てることはないだろうから、将来の参考にするというよりは「一生の買い物」の純粋なドキュメントとして楽しんでいる。僕も妻も優柔不断なので、ドアノブひとつ選ぶにも、ああでもないこうでもないと悩んだ挙げ句に、結局、意に染まない家になってしまうことが目に見えているし。結論、とりあえず賃貸。で、とりあえず片付け。