風大丸亭日乗

元大学教員、双極性障害、本と音楽と映画、そして毎日は続く

横山夢明

またしても昼休みに抜け出して、無印良品週間が始まったので、こまごまとしたものを買い込む。妻がテスト採点の度に学校から備品の赤ペンを持ち帰ってくるので、その整理のためのペンケースとか。安いものばかりなので、10%といってもしれたものだけど。

独白するユニバーサル横メルカトル

独白するユニバーサル横メルカトル


今更読むのもなんだが、「このミステリーがすごい!(2007年度版)」第1位。読んでる途中は、「なんでこれが?」と首をひねっていたが、表題作には驚かされた。お金や財布が語り手になるのは、よくあるパターンだが、○○とは思いもよらなかった。後味の悪さも最高。
或るろくでなしの死

或るろくでなしの死


こちらは割と最近の作品。全編一人称の語りで、しかも物語の終わりには、語り手が死ぬ、というある種の反則行為だが(語り手はどこから語っている?天上?)、そのパターンには嵌まってしまえば、なかなか面白い。
どうかと思うが、面白い

どうかと思うが、面白い


ついでにもう1冊。いわゆる根本敬の「でも、やるんだよ!」精神に貫かれた、壊れた人たちのウォッチング。途中、何度も声をあげて笑ってしまった。こっちの方が小説より才能あるかも(失礼)。
というわけで、横山夢明に始まり、横山夢明に終わった1日だった。